キンセンイシモチ

テンジクダイ科


撮影 2009年6月:高知県大月町柏島 後浜 水深 -10m 大きさ約70mm



産卵活動中の姿、最初に雄が雌のお腹をつついて刺激しながら口に卵をくわえる
練習をしています。
    撮影 2014年8月:高知県大月町柏島 勤崎 水深 -7m 大きさ約70mm


撮影 2016年6月:高知県大月町柏島 ラスベガス 水深 -7m 大きさ約80mm

口内保育中の雄 撮影 上:2016年6月 下:2015年8月
       共に高知県大月町柏島 ラスベガス 水深 -7m 大きさ約80mm


産卵後しばらくは卵はオレンジ色ですが成長すると透明な色に変わり眼が見え始めます。
撮影:左 2016年6月:高知県大月町柏島 ラスベガス 水深 -7m 大きさ約80mm
   右 2008年6月:和歌山県串本町 備前 水深 -16m 大きさ約80mm


幼魚:撮影 2013年10月:和歌山県紀伊大島須江 内浦 水深 -9m 大きさ約20mm


若魚:撮影 2013年3月:和歌山県紀伊大島須江 内浦 水深 -12m 大きさ約40mm

キンセンイシモチ  学名 Ostorhinchus properuptu
 スズキ目 / テンジクダイ科 / スジイシモチ属
英名  Goldstriped Cardinalfish
生息域 小笠原諸島、神奈川県佐島、和歌山県串本・白浜、愛媛県愛南、高知県柏島、
    屋久島、琉球列島、台湾南部、プーケット島、セブ島、スラウェシ島、バリ島、
    ジャワ島、ニューギニア島、モーリシャス諸島、モルジブ諸島、フィジー諸島、
    オーストラリア東岸など

珊瑚礁域や岩礁域などの水深が10m ~ 20mほどにて小数匹の群れを形成し、珊瑚の
陰や岩穴の陰などに隠れる様に生息しております。
体地色は白っぽい銀色にて、金色みががった橙色の太い縦縞が6本入り、その内の1本が
吻端から眼を通り尾鰭の手前、尾柄部あたりで止まることや、一番下の白色の縦帯が
明確な破線状になることなどで本種と同定が可能です。


スジオテンジクダイ  学名O.holotaenia
撮影 2016年6月:高知県大月町柏島 後浜 水深 -20m 大きさ約70mm

近似種の スジオテンジクダイ は、吻端から眼を通って伸びる金色みがかった橙色の
太い縦縞が尾鰭の後端まで達する事や、一番下の白色の縦帯が顎部の辺りが点線状に
なる事などで区別が可能です。

以前には両種は同じ キンセンイシモチ とされてましたが2013年2月に発刊された
「日本産魚類検索 第3版」にて、従来まで ラインタイプ とされていた種が キンセン
イシモチ
の名前を継承し、ドットタイプとされていた種は新たに スジオテンジク
ダイ
との新たな名前の種として分けられました。

自分が過去に潜って観察した限りでは、紀伊大島須江が両方が観察できる北限かと
思います。
ここから紀伊半島の東側では、 スジオテンジクダイ しか観察できません。
でも確実に種の北限は毎年上昇していると思いますので、あくまでも2018年頃の
話ではありますが。


アカホシキンセンイシモチ  学名 Ostorhinchus rubrimacula
撮影 2017年2月:フィリピン・マクタン島 水深-5m 大きさ約50mm
近似種の アカホシキンセンイシモチ は、尾柄部に赤色の斑紋が入る事で
区別が可能です。

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